大藪健一:文 常永美弥:絵
読むのにおすすめなとき
- 宇宙に興味を持ち始めた
- 惑星や自転、もう少し深く知りたい
- 西洋占星術をかじって、天文学の基礎知識を確認したい
手に取ったきっかけ
子どもがyoutubeで惑星のことをまとめたショート動画をいくつか見ていたんですよ。
宇宙に関連する、やさしい本はないかなと思って探しました。
自分も読んで知っていることを明確にしたいと思ったのもあります。
この絵本の魅力
まずイラストがかわいい!です。配色も鮮やかでタッチがとてもやさしい。ギリシャ神話のエピソードにちなんだイラストが何点かありますが、残酷さやセクシャルな要素のあるものでもフラットに受け取れる、親が安心できる描かれ方です。ありがたい。
神話は子どもに見せたり読んだりする時はハラハラします。上記のような要素も徐々に触れることが大切だと思いますが、あんまりどぎついと自分がうっ…!となるので、このあたり一緒に見るものって親の方が神経を使う気がします。自身が子どものときはアンテナを張って好んで摂取していたものですが、立場が変わるとわからないものですね。
子どもにざっくり理解してもらえるように、季節の星座や恒星、太陽系の惑星・衛星などを読者に語りかけるような形で、やさしくわかりやすくつづられています。大人でもわかりやすく、イメージがつかみやすいので、読みやすかったです。
個人的にすごく嬉しかったのが、惑星の逆行についてのページでした。
逆行ってなんで起こるの?という疑問に対し、理屈ではなんとなくわかったような気でいましたが、この本で丁寧に描かれていて、解像度が上がった気がします。
星の動きはいまだに腹落ちするところまで理解できていないので、まずは小さな子ども向けに作られた絵本を読んで仕組みを少しずつインプットしたいと思います。動画も検索しようかな。
感想
親の目線から読んだときには、子どもの興味をより広げてくれる本だと感じました。
一緒に夜空を見上げた時に話もできるし、理科関係の学習の理解の助けにもつながるでしょうし、科学にも文学にもサラリと触れているので、どちらのフックもできそうだなと思っています。光年と神話、両方理解が深まったら、ものの見方がぐっと広まりそうで嬉しい。
明けの明星、宵の明星について、金星が登場する文学や現象の仕組みについてもっと知りたかったので、深堀りしてもらえたらより面白かったです。
西洋占星術を学び始めた者の視点としては、惑星の特徴や恒星の名前・構成している星座、逆行・自転公転含めた星の動きなど、ざっくり理解、広く復習でき、繰り返し読みたい本です。12星座占いに簡単に触れていたのに、少し驚きました。絵本でも占いの話題を出すんだなと思いまして、誕生日が子どもたち同士の話の種になり、何でも吸収できる年頃っていいなと再認識した次第です。